道行きコートのリメイク

総絞りの道行きコートをリメイクしました。
袖を切ってへちま衿を作り、道行コートの四角形のあき部分を埋めました。「あわせ」なので裏が付いていて、切った袖下の表布を縫い閉じて裏布を閉じて処理します。着物は袖口の見栄えのために、内側に表と同じ絞り布が付いています。それを伸ばして表地にして、その裏側にネクタイ布を補いました。切り落とした両袖からはへちま衿を作ります。衿は上を輪にして、下の端はネクタイ布で二枚をパイピングします。そのへちま衿を道行コートの四角形の空いた部分に縫いつけます。*道行コートの四角形の衿の埋め方はすでに紹介【過去の記事 『よみがえった着物レインコート!』を参照】 さかのぼってご覧ください。
こうして、袖と衿だけを縫い直して、他は元の道行コートのままです。私は「みやつ口」さえも閉じないであいたままでよいと思います。コートとして差しつかえるほど寒くはないでしょう。

総絞りの羽織のリメイクは、 羽織の衿の折れて内側になっている部分をほどいて広げると、絞る前の元の絹地のままが出て、絞られた部分とのコントラスト美しいですね!! 広がった羽織衿を外側に折ってへちま衿として着ると、色の美しさが映えます。 袖は「たもと」を切り落とします。道行コートの場合は、切り落とした袖をへちま衿に作って使うため必要でしたが、羽織はただ洋服のように筒状の袖にするためです。 羽織も、袖口は道行コートと同じように内側に絞り布が「袖口布」としてあります。それを外側に出すと袖の長さが伸びます。その裏側にネクタイ布を付けました。余ったネクタイ布からクルミボタンを作り、コートの前ボタンにしました。羽織の「ちち」と呼ばれるループ紐も利用しました。

絞りの道行コートも、羽織も、リメイクのため切ったり縫ったりした個所は、袖と衿だけです。元の着物の原型を保ちながら 洋服に脱皮した助っ人は大事にとって置いたネクタイ(ビロード織)でした。2020、7、23